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[中国玩具産業の特徴]

 

中国玩具産業は80年代から発展を続けており、世界最大の玩具製造国かつ、世界最大の玩具輸出国の地位を長年にわたり保っている。近年、中国国内の製造コストの上昇により、中国から、東南アジアなどの労務コストが比較的安価な地域に軽工業生産拠点の流出が始まっているが、玩具製造に関しては、中国は世界における玩具生産量首位をまだ確保している。

玩具産業のコンテンツ創出、デザイン、製造、物流、小売までのバリュー・チェーンにおいて、中国企業はこれまでOEMという最も付加価値が低い部分に位置してきた。多くの中国企業は単なるOEMから、自主開発ブランドの立ち上げや、自主販売サイトの立ち上げなどを試みているが、独自ブランドを築けている企業は多くない。玩具にはコンテンツを基礎とする玩具と、研究開発を基礎とする玩具の2種類の流れがある。コンテンツを基礎とする玩具には、ディズニーのキャラクター玩具などがあり、研究開発を基礎とする玩具には、レゴのような知育玩具がある。この二種のうち、コンテンツ展開型の玩具はすでに中国でも市場を形成しているが、中国企業独自の技術による研究開発型の玩具はまだ少ない。

「China Brand News 2012 SUMMER」(2012年6月発刊)より抜粋