【中国生活】中国の大学統一入学試験、本日開始

 

 6月7日、中国の全国統一大学入学試験「高考」が、本日から始まった。今年は912万人が大学入学の難関に挑む。

 よく知られているとおり、中国では「高考」で将来が決まるといっても過言ではない。そのため、受験生を持つ家庭ではこの時期はもっとも緊張した時間をすごすことになり、試験会場の外には、多くの保護者がつめかけ固唾を飲んで見守るのである。

 今年の高考で注目されているのは、約数千人の「異地高考生」である。これは、両親の仕事の都合などで地方から都市部で生活している受験生が、本籍地ではなく生活都市で試験に参加する制度である。

 中国では大学入試は必ず「戸籍所在地」で受けねばならないという規制があるが、近年は、こうした地方出身の学生も生活している都市での受験を認める動きも現れており、北京市でも今年、異地高考が試行される。ただし、こうした動きに対して受験生を持つ地元住民からは、定員枠に対して学生が増えることで、合格率が下がるといった懸念から、反発する声が上がっている。特に合格ボーダーラインの低い上海や北京では「異地高考」導入に対する過激な抗議活動も挙がっていた。

 また近年は試験後、ハイテクノロジーを利用したカンニングなどが問題視されたりと話題に事欠かない中国の大学入試。今年も受験生の保護者以外からも注目が集まっている。